断熱材とシロアリ

高気密・高断熱住宅で断熱材の使用が多様化しています。
断熱材によりシロアリ被害の進行が、早く広がることが確認されています。
断熱材が施されているからシロアリ侵入が起こるわけではありませんが、断熱材によりシロアリ被害の拡大や、進行方向に影響を及ぼしてしまうことはあります。
断熱材が施されていることにより、床組材が密閉されたり、壁面の断熱材が雨漏りや結露により湿気を含み、2階部分までシロアリ被害が進行してしまうこともあります。

繊維系断熱材

グラスウールやロックウールなどの鉱物を原料としたもので、断熱材としての使用の大半を占めています。ガラス繊維や鉱物繊維が原料で、その繊維は非常に細かいものです。

発泡系断熱材

ボード状に加工されているものが多く、ポリスチレンフォーム・ウレタンフォームなどがあります。現場発泡というものもあり、壁面に原料を吹き付けモコモコと拡張し隙間無く断熱するものです。

天然繊維系断熱材

炭化コルクや綿・ウールなどの繊維系やパルプ・新聞古紙などのセルロース系があります。

断熱材を囓らせ観察 
人為的に断熱材シロアリに囓らせました。

断熱材はシロアリにとって栄養とはなりませんが、触れた物は何でも囓るシロアリの習性により、囓り易いことと床組材や基礎に施された断熱材により密閉空間が生じ、シロアリにとって生息しやすく進行も断熱材が囓り易いため木材を食害しながら進行するより早くなります。
写真は実験的に断熱材をシロアリに囓らせました。蟻道の構築が無くても、断熱材にトンネル(蟻道の代わり)を作り進行しています。

発泡系断熱材     断熱材を除いた床板

床板に施された断熱材です。

壁内部の断熱材     雨漏りによる腐れ

グラスウールの断熱材が壁面に施されています。雨漏りの影響を受け、湿った壁面を2階近くまでシロアリが進行していました。

吹き付け断熱     シロアリ侵入の判断が困難

外壁内部に施された発泡吹き付け断熱材です。壁の柱やラス板はすべて断熱材に覆われてしまいます。右の写真は断熱材から羽アリが発生しているところです。被害の進行方向も断熱材に隠れてしまうので、発見や対策が困難になることも考えられます。

床下の蓄熱断熱

床下コンクリート張りでの断熱材の使用です。ステコンの後、断熱材を挟み込んでその上にコンクリートを流し込みます。この断熱材にシロアリが侵入した場合は、進行方向も分かりにくく、進行も早いでしょう。