基礎断熱住宅とシロアリ

住宅構造・工法・外観・材質・内装のデザインと日々進歩しています。そのなかで「高気密・高断熱」の住宅が増えています。ここ数年、新築まもない住宅でのシロアリ被害も増えています。

基礎断熱の住宅です。基礎断熱住宅とは、基礎(外側ないし内側)に断熱材を施しているものです。気密・断熱性で人が快適に暮らせるとその環境はシロアリも快適なのです。冬でも冬眠しない虫ですが、やはり寒いと活発には活動しません。快適な住環境はシロアリにも快適なのです。

基礎断熱材からシロアリ侵入

断熱材自体はシロアリにとって栄養にもなりませんが、接触してかじった感触が好きなようです。また断熱材と基礎・配管等の隙間に潜り込むと適度な温度があるため、通常より進行が活発です。また構造上や新築時の薬剤使用を控えたり、自然物とうたっている薬剤使用するため、さらに被害に拍車がかかります。

被害の発生

こんな言い方をすると、各方面からお怒りがくるかもしれませんが、現実に基礎断熱住宅でシロアリ被害が出ているのです。10年過ぎた住宅なら被害が出ても(住んでいる人には申し訳ない)仕方ないですが、建てて2,3年で羽アリが出たり、木部が食害されているケースがあるのが事実です。被害などなく住んでいければそれが一番ですが、逆にいうと早く発見出来れば被害も少なくて済みます。

立場上考えが違う

シロアリ被害の責任の追及は非常に難しいです。建てたメーカーや工務店、設計士、住んでいる人、誰の責任でシロアリが建物に被害をもたらしたのか?建物の建つ土地にはじめからシロアリが暮らしていたのです。「シロアリが大丈夫・被害は出ない」となにを根拠にいえるのでしょうか。床下がコンクリートだから、床下が高いから、湿気が少ないから・・・でも被害が出ています。

基礎外断熱へのシロアリ侵入経路

基礎断熱へのシロアリ侵入経路

*断熱材自体がシロアリにとって囓りやすく、蟻道の構築が必要なく進行できるため、壁内部を通り、2階まで進行するケースが起こります。

*機密性の高い断熱材により、光や風の影響を受けにくいため、シロアリにとって生息環境に好ましいです。

*常に一定の温度が保たれ、土壌中より運び込んだ水分が維持し易くなってしまいます。

*基礎外断熱でのシロアリ被害の侵入は、犬走りや玄関などのコンクリート部分と接している部分や、土中部外断熱下部が最も危険です。

基礎外断熱の最大の問題は断熱材が土壌面・壁面等により露出が少なく、シロアリの侵入が分からないということです。断熱材が土台や壁の内側に接していることも問題となります。知らないうちにシロアリ被害が拡大してしまうのです。

基礎断熱住宅の場合、築年数に関係なくシロアリ侵入の可能性があります。特に床下空間の無い造りの場合は、被害が出てしまうと大変です。

基礎断熱を施している場合基本的に、シロアリ被害が露出していません。基礎コンクリートと断熱材の隙間から侵入し、壁のなかを進行していることが多いです。

早めのシロアリ対策の検討、状況の確認が重要です。見えない部分の処理や調査なので、シロアリ対策を、住んでいる方と弊社で協力して行うことが大切になります。

基礎外断熱構造に対してのシロアリ侵入経路を特定し、対策処理の方法を検討します。

断熱材内部を移動しながら壁の中を進行しているケースが多く、シロアリの侵入経路と木部材を繋いでしまう断熱材を、どのように処理するかが重要となります。

室内・床下の対策処理に使用する薬剤は、蒸散の低いもの、もしくは天然系薬剤を用います。建物周囲・断熱材・土壌面の対策処理はシロアリの進行状態に応じて、処理方法・薬剤形状を検討します。