ベイト工法について

1985年頃アメリカで登場した新しい防蟻手段です。従来工法のように床下に薬剤を散布することなく、ベイト剤(毒餌)を用いてシロアリの習性を利用して行う方法です。駆除後も継続してシロアリを監視することも可能です。

ベイト設置の流れ

ベイトステーション

ステーションと呼ばれる容器にシロアリの餌木を入れて、シロアリの食害が確認された場合にベイト剤をステーション内に投与し、シロアリの活性が見られなくなるまで投与を続けます。

ベイト設置例     シロアリ侵入の想定

ステーションの設置は基本的に、建物の周りに数メートル間隔で設置します。必要に応じて床下への設置もします。

スッテプ1:餌木を入れたステーションの設置。定期的に点検を行い、餌木にシロアリの食害が無いか確認します。食害が見られた場合は、毒餌であるベイト剤を投与します。

スッテプ2:ベイト剤の投与は、シロアリの活性が見られなくなるまで続けます。コロニーの死滅が確認できればベイト剤の投与を止め、餌木と交換します。

ステップ3:定期点検を継続して行い、シロアリの再侵入がないかを確認します。再侵入があれば、再度ベイト剤を投与します。

ベイト剤の効果について

ベイト剤の有効成分には、IGR剤が使用されています。遅効性の薬剤であるため、シロアリのグルーミング行動により、薬剤成分はコロニー全体のシロアリに伝播され最終的に全滅します。

グルーミングとは?

シロアリは体の表面を清潔に保つため、仲間同士でお互いを舐め合い身繕いを行います。この行為をグルーミングと呼びます。

IGR剤とは?

昆虫の脱皮を阻害する薬剤です。シロアリは脱皮により成長しています。

ベイト工法への考え方

シロアリの駆除には不向きな面もあると考えています。

ヤマトシロアリの場合、加害箇所(木の内部)にコロニーを形成している場合や、コロニーが分散している場合には駆除に時間が掛かります。建物の構造上設置できない場合もあります。基本的にベイト工法の提案は予防(建物へのシロアリ侵入・食害が無い)・建物構造上床下に入ることが出来ない・住む方の薬剤に対しての感受性などの要因を考慮して行います。

費用的な面でも長期間の管理が必要となるため、目安として1年目には設置などの費用として8~10万位。以降管理費として1回に付き1~2万位掛かります。

ベイト工法につきましては、建物への被害の有無、費用面などを考慮して実施の検討をすることが大切です。

メリット
*使用薬剤が脱皮に作用するため、住む方に比較的安全
*薬剤の臭いが無い
*使用する薬剤量が少なく、飛散しない

デメリット
*費用が高い
*定期点検を年2~3回実施(時間的な負担)
*ヤマトシロアリの駆除には、不向きな面もある
*建物に影響を及ぼさない、シロアリも撲滅してしまう