シロアリ駆除・対策

シロアリ駆除:被害侵入と建物構造を把握することが重要

シロアリ駆除は、薬剤を大量に散布することではありません。確実にシロアリ駆除するためには、シロアリ被害の進行や、建物の構造によりシロアリ被害の拡大などの状況や状態により処理の方法も違ってきます。

基本的な処理方法は下記に記載しますが、状況や状態に応じてシロアリ駆除の方法を考えて検討します。住んでいる方と相談しながら適切な対策処理を行うことが大切です。シロアリ被害を発見した場合でも、建物全体に被害が進行しているわけではありません。建物の半分に満たないシロアリ被害がほとんどです。

シロアリ駆除とシロアリ予防は別問題です。シロアリ駆除・被害部分への処理の場合の注意点は、薬剤をシロアリに適切に届けることが重要です。シロアリ予防の場合は、いかにシロアリが侵入しないように建物の構造や状況・建物周囲の状況を考え施さなければ無意味になってしまいます。

対策処理の費用も、シロアリ駆除の場合と予防ではシロアリ薬剤の使用量、作業の難易度は違ってきますから料金は一律ということは無いのです。

シロアリ駆除、対策処理の心掛け

住まわれている方・建物への配慮をする
安全な薬剤使用の努力・薬剤使用の軽減に努める
新しい建築工法への対策処理の技術革新に努める
シロアリ被害状況から対策処理の方法を検討する
基本は1日に1現場の対応(時間に追われないため)

木部材の処理

シロアリは木の内部を食害するため、建物の構造上どうしても土に接してしまう、風呂場の土台・玄関や勝手口の土留め板などの、シロアリ侵入が起こりやすい部分への薬剤処理を行います。

シロアリ被害箇所であれば、束柱・ネタ・床板及び上記以外の土台など加害木材部も処理します。

シロアリ被害のある場合では、シロアリ進行の状況確認を行いながらシロアリ駆除作業を、施すことが重要です。

木部処理での注意点

木部処理には「吹き付け処理と穿孔処理(ドリルを使い木に穴を開け薬剤を注入する)」がありますが、極力穿孔処理は行わない方針です。

必要以上に建物に傷を付けるのを避けるためです。どうしても必要がある場合に限り必要最小限の穿孔処理を行います。

土台への薬剤の入れ方 土台処理    土台処理

土台など床組材には隙間があります。出来るだけ隙間を利用して、薬剤処理を行います。シロアリの食害は年輪に沿って進むため、シロアリ被害を確認しながら薬剤を注入すれば、ドリル穿孔しなくても食害痕に沿って薬剤をシロアリに届けられます。
薬剤を注入しているところ以外から、出てきているのが分かると思います。

穿孔処理     風呂タイル穿孔処理

左の写真はドア柱に薬剤を注入しているところです。ドリルで大きく穴を開けなくても、隙間からシロアリの食害方向に的確に注入すると、このように食害に沿って薬剤浸透します。右の写真は風呂場の壁内部への薬剤注入を行うために、タイル目地を穿孔しました。目地は薬剤注入後補修します。

土壌面の処理

シロアリの侵入経路として一番確率が高いのは土壌面からの侵入です。建てる時に残った木クズやゴミ、地面に埋まっている木の根などをシロアリは最初の餌としている場合が多いので、ゴミなどの撤去をしてから処理します。

帯状散布と面状散布の組み合わせによる処理をします。基礎の立ち上げ部分や束石の周りは重要な部分となります。

土壌の処理でも被害のあるシロアリ駆除の場合ですと、土の中は見えないので蟻道の作られ方や場所、土質などの確認を行いながら駆除作業を行うことが重要です。

特に基礎の立ち上がり部分、コーナー部分、束石と地面の接地部分、玄関や勝手口の土留め部分には注意が必要です。

土壌処理での注意点

土壌面を処理していく場合、処理カ所に出来る限り近づいて行います。薬剤散布の機械を使用した場合、圧力が掛かっているので処理を施す場所から離れていても、散布ということなら出来ますが、無駄な部分や必要なのに不充分ということが起こります。隅々まで行き、手が届く範囲で薬剤の処理を行わないといけません。

シロアリ対策処理は、基本的にシロアリ駆除又は建物へのシロアリ侵入を防止する目的で行うものです。基本的な処理方法は記載しましたが現場での状況で対策処理・駆除の方法はシロアリにどのように薬剤を届けるかが大変重要です。

隙間からの薬剤注入     玄関部の薬剤注入

コンクリート張りの床下です。このように隙間やひび割れ部分から、薬剤を入れていきます。散布という感覚では薬剤をシロアリに的確に届けられません。

床下側から玄関の土留め部分を薬剤処理しています。見た目には分かりにくいのですが、立ち上げ部分など隙間が生じているのです。シロアリ侵入経路を把握して、薬剤を入れています。表部分に隙間から薬剤がしみ出します。

薬剤の形状

駆除及び対策処理に使用する薬剤の種類も大切ですが、薬剤の形状も考えています。

ブロック剤     ムース剤

右の写真は、モルタル状に固まる薬剤です。亀裂やひび割れ、配管の立ち上げ部分、基礎断熱など状況や場所により有効なものです。

左の写真は、泡剤(ムース状)の薬剤です。亀裂や食害部分での浸透、広がりが良いです。縦面の薬剤定着にも優れ、アメリカ カンザイシロアリのように天井裏の梁の部分など、液剤での処理が困難な場所で有効なものです。